声優道

超ベテラン声優からあなたへ、声優になるための極意を伝授します。


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松本保典の声優道

『サザエさん』『ドラえもん』の2大国民的アニメをはじめ、多くの作品に出演。ヒーローから悪役、コミカルなキャラクターまで幅広い役柄をこなし、外画吹き替え、ナレーション、舞台でも活躍している松本保典さん。これまで松本さんが歩んできた声優道を、全3回のトークでお届けします。

プロフィール

松本保典 まつもとやすのり…2月7日、千葉県生まれ。シグマ・セブン所属。主な出演作は、アニメ『サザエさん』(波野ノリスケ)、『ドラえもん』(野比のび助)、『超音戦士ボーグマン』(響リョウ)、『鎧伝サムライトルーパー』(闇魔将・悪奴弥守)など。また劇団すごろく座長も務め、現在はシグマ・セブン声優養成所で後進の育成にも尽力している。

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①名前②住所③年齢④電話番号
⑤声グラwebの感想
を明記のうえ、こちらからご応募ください!
たくさんのご応募お待ちしております♪
締め切り:2017年10月6日(金)23:59まで

①若い頃の迷走から、今の役者につながった!? 

若い頃の迷走から、今の役者につながった!?

 僕はもともとSFが好きで、高校まではバリバリの理科系だったんです。でもあるときからテレビで政治番組を見るようになって、世の中の動きに興味を持ち始めました。それで大学の法学部政治学科に入って「政治に関わる方面に進めたら」なんて思いつつ、厳しい現実に直面して、「どうなんだろう?」と迷ったり…。進路についてはいろいろ迷走していました。

 _1-1_2642映画も好きだったので、あるとき「映画の制作スタッフをやろうかな」と思い立ちました。でも僕が大学を卒業する頃は、日本映画は縮小ムードで、あまり良い募集がなかった。その頃は制作会社も少なくて。何か取っ掛かりがないかと考えて、「まず役者の世界に入り込めば、スタッフにつながるかもしれない」と思ったんです。まあ実際に劇団に入ってみたら、そんな甘い世界ではありませんでしたけどね(笑)。でも劇団で芝居をするうちに演じることが面白くなって、今に至っています。こんな雑な生き方でよくメシを食えるところまでたどり着いたなって思います。僕は迷走から始まって今に至っているので、「今の思いはどうであれ、人生、先はどうなるか分かんないよ」って思っています。それに関しては妙に自信を持っていますね。

会社を辞め、劇団で稽古しながらバイト生活を

 僕が入った劇団がらくた工房(現・劇団すごろく)は、友達から「ここ、募集してるよ」と教えてもらったんです。たまたま声の仕事をしている方が多い劇団でしたが、まったくそんなことは意識せず、「今から応募して間に合うなら」と応募しました。

 劇団に入ったときは、大学を卒業した後で、すでに就職も決まっていました。ちゃんとご飯を食べていくためには、当然会社に勤めていた方が有利ですよね。でも会社と劇団の両方に通い始めて「どちらも腰掛けじゃできない。どちらかに決めてちゃんとやらなきゃいけない」と気づいたんです。それで会社を辞めて劇団を選びました。
会社は入ってすぐ辞めてしまったので、申し訳ないと思っています。

 その後は劇団で稽古をしながら、生活のためにバイトをやっていました。公演のときには何日も休むからすぐクビになっちゃって。その結果、いろんな職を転々としました。居酒屋とか、警備員とか。一番長くお世話になったのは、洋食屋さんの出前のバイトでした。

 この洋食屋さんでは、役者の仕事が入るとバイトを休ませてもらったり、早めに上がらせてもらったりとずいぶん融通を利かせてもらっていました。仕事が入ると事務所から電話で知らせてくれるんですけど、僕が自分のアパートにいないとバイト先の店にまでかかってくるんですよ。私がその電話を受けると、マスターが「松本くん、今度はいつ休むの?」「〇月〇日です。すいません」って、本当にお世話になりました。そのバイトは、テレビアニメの主役のオーディションに受かった頃も続けていましたね。当時そのお店に小学生の子供がいたんですけど、その子が大人になってこの業界である事務所のマネージャーになってたんですよ。あるとき現場で「松本さん、お久しぶりです」と声を掛けられてビックリしました。

衝撃のスタジオ見学!! そしてドキドキの初収録

 劇団での仕事としては、最初は顔出しの撮影が多かったです。たとえばある企業が研修用ビデオを作る際に「新入社員に見える年齢の人」というオファーがあって、若手の僕がよく出演させていただいてました。

 声の仕事にはあまり縁がなかったのですが、あるとき、声の仕事のスタジオ見学に行かせてもらってビックリしました。今でこそ事前にリハーサルの素材をもらったりしますけど、当時は現場にいるキャスト全員でその場で一回だけ作品を観て、すぐに録音していくんです。僕も台本をお借りして見ていたんですけど、皆さんのスピードに目が追いつかなくて「今、どこをやっているの?」って感じでした。その現場には野沢雅子さん、キートン山田さんらそうそうたる方々がいらっしゃいましたが、皆さん超人に見えました。
実は僕も一回だけ出演させてもらいましたが、相当ドヘタだったんでしょうね。しばらくお声がかからなかったです(苦笑)。

 _1-2_2703その後、声の仕事のオーディションをいくつか受けさせていただきました。もう何のオーディションに行ってるのか分からないくらい無知だったんですけど、「この原稿を、この絵の感じで読んでください」と言われて読んだら受かったんですね。
それが石ノ森章太郎さん原作のアニメ『マンガ日本経済入門』でした。

 政治や経済は嫌いではなかったので、作品の内容は面白かった。ただ、仕事自体を面白がる余裕はまったくなくて、絵に合わせてしゃべることにヒイヒイ言ってる状態でした。今の若い人たちのように専門学校などで訓練を受けていませんから。現場で聞く用語も分からなかったですね。例えば一人で録ることを「オンリー」と言うんですが、先輩に「オンリーって何ですか?」とこっそり聞いたりしてやってました。

 最初の収録は、ドキドキしている間に終わりました。良かったのか悪かったのかも分からない。当時の僕は、劇団でもそんなにキャリアがあるわけでもなく、自分の芝居に自信があるわけでもなかった。劇団でも演出や先輩からいろいろ言われながら、悩みつつやっていたので、仕事の現場で「OKです」と言われても、自分に自信がないから「そうなのかなあ?」って。舞台演劇は本番に至るまでかなりの時間を使うけど、声優の仕事は思ったより短時間で仕上げてしまうので、「自分は本当に出来ているんだろうか?」という気持ちは常にありましたね。そんな思いはさておき、『マンガ日本経済入門』がきっかけになって、その後、声の仕事が増えていくことになります。

先輩から学ぼう!

声優相談室、柴田がカツ
最強声優データベース、声優名鑑

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